阪神にも漂い始めた!広島にも似た選手の定位置争い
阪神にも漂い始めた!広島にも似た選手の定位置争い (日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース
<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>
もう1カ月近く前の話だ。甲子園の三塁奥通路で偶然、広島の鈴木誠也と出くわした。「WBC疲れは大丈夫?」。なんの気なしにそう聞くと、「休んでなんかいられないっすよ!」と真顔で返された。
聞けば、カープの主力勢は首脳陣から「休んでもいいよ。代わりはいくらでもいるから」とジャブをかまされるという。たとえ負傷したとしても「休みます」と言ってしまえば、あっさり居場所を失うかもしれないという危機感がある。
金本監督も先日、敵軍の選手層の厚さを認めていた。「野手は広島が抜けている気がする。走れるし、層は厚いよね。西川とかも出てきて…。エルドレッド、松山とか控えも充実している」と。今も菊池がコンディション不良で欠場すれば安部や西川が躍動し、好調エルドレッドでさえ立場は安泰とはいえない。
正直、鈴木の話を聞いた直後の感想は「うらやましい話だな」。ただ、今は違う。昨季新人王に輝いた高山の立場を中谷が脅かし、北條と糸原が遊撃の座を奪い合い、新助っ人キャンベルがベンチから出番を伺う。危機感と危機感がぶつかり合う。カープに似た空気が、虎に漂い始めている。【阪神担当=佐井陽介】
チーム内競争の激化が広島に似てきているとの事。
ただ、広島と阪神が違うのは、福留、鳥谷、糸井といったどっしりと安定感をかもしだす、ベテランの存在が広島には稀薄である。
阪神にはそのベテランがおり、悩める若虎に背中を見せている。
そこの違いが今年は大きく出ている。