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バッテリーの絆生む梅野の「間」 虎投手陣&矢野コーチの証言

バッテリーの絆生む梅野の「間」 虎投手陣&矢野コーチの証言 (スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース

 

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開幕から安定した戦いぶりを見せる首位・阪神の躍進を支えているのが4年目・梅野隆太郎捕手(25)の成長だ。40試合を終え、38試合でスタメンマスクを被る男への信頼は日を追うごとに増してきている。確かな進化を感じ取っている矢野作戦兼バッテリーコーチ、投手陣が、それぞれの視点で証言した。(取材・遠藤 礼)


 「後悔したくなかった」―。その一心で梅野は、エースのもとへ走った。4月21日の巨人戦(東京ドーム)。8回、メッセンジャーが先頭の立岡を左飛に仕留めると、マウンドへ向かい、間を取って、言葉を交わした。

 3点リードで、走者もいない場面。何気ないタイミングにも見えるが、ベンチで、矢野作戦兼バッテリーコーチは、小さくうなずいていた。

 「結果は同じかもしれないが、あそこでマウンドに行って抑えると、バッテリーの信頼が、より高まる。梅野の成長が見て取れた場面だと思う」

 1死から迎えたのは坂本、阿部で昨季、メッセンジャーは被打率・500(坂本)、・636(阿部)と苦戦した。7回まで、2人に対し、計4打数1安打1打点。阿部には直前の打席で右翼へ二塁打を浴びていた。

 「ランディにとって嫌な打者が並んだところで、間を取りたかった。後悔したくない場面だったので“1人ずつ抑えていこう”と確認しました」

 来日8年目の右腕も、信頼を示し、マウンドに来た相棒の肩を抱くように体を寄せ、耳を傾けた。新人時代から梅野を知るだけに、自ら作った「間」に成長を感じた。

 「投手にとって(捕手がマウンドへ)来て欲しくない時もあるし、野球界は先輩、後輩の関係もあるけど、巨人戦の時のように、自分の意思で来てくれるのは良いことだ。梅野とはコミュニケーションを取っていかないといけないからね。今年は、いろいろな人の声を聞く姿勢が違うね」

 8回を3人で料理し、ベンチ前では力強くグラブでハイタッチした。バッテリーの絆が一層、強くなった瞬間だった。

 藤浪、岩貞の不調をカバーするように、開幕から快投を続ける秋山は、昨季まで2軍で数多くコンビを組んできた1人。同い歳の女房役の「テンポ」が、好投を引き出していると明かした。

 「サインを出すテンポが昨年までより早くなった。迷いが無くなったと感じますし、僕にとって、テンポ良く投球できることが生命線になるので。配球のことも話す機会は多いですし、信頼を置いて投げてますね」

 数字の面では、強肩を生かしリーグ1位の盗塁阻止率・375(21日現在)をマークする中、目に見えない形での貢献を口にしたのは守護神・ドリスだった。

 「まだ、一度も自分のフォークを後ろに逸らしていないと思う。フォークは勝負球だし、梅野なら止めてくれると、絶大な信頼を持って腕を振ることができているね」

 甲子園の黒土は掘れやすく、回を追うごとにホームベース付近は荒れていく。当然、フォークがイレギュラーバウンドして、思わぬ方向に変化することも少なくない。

 ドリスの「宝刀」を生かすため、時には体にあざを作りながら“壁”となってきた。今季は甲子園での捕逸はゼロ。矢野コーチも「経験してるから分かるけど、甲子園のワンバウンドは本当に難しい。信頼が無ければ、ボールは高めに浮く。本当によく止めてくれてる。一番、評価できる部分」と体を張ったプレーの積み重ねを評価した。

 「今年ダメなら、もうずっと出番はないと思ってやっているんで。まだまだ投手との信頼を強くしていかないといけないですし、シーズン終了までしっかりマスクをかぶれるようにしたい」

 近年、正捕手を固定できていないチームにあって、梅野は今、大きなチャンスをつかみかけている。だからこそ、発する言葉には背水の決意がにじむ。正捕手に挑む戦いは、始まったばかりだ。

 

シーズン終了後、今年一番成長した選手として名前が挙がるのは、梅野であろうし、逆に梅野でなくては困る。

正捕手の固定化になるかならないかの大きな違いである。

ここまでは好リードで虎の投手陣をリードしている。

このまま不動の正捕手へと成長を望む。

 

 


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